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シンクロナイズド・スイミング
【しんくろないずどすいみんぐ】


シンクロの選手の髪を固めているものは?

シンクロナイズド・スイミング選手は、髪もメイクも水でびしょぬれになるのだが、いっこうに崩れる様子はない。メイクはいまやウォータープルーフのものがたくさん市場に出回っているので驚かないが、髪は何で固めているのだろうか。実は最近ゼラチン固めているのだそうだ。最初ゼラチンを使ったのは、一九七〇年代後半カナダのチームだという。日本では、オリンピックのソウル大会のときに小谷実可子選手個人使い、銅メダリストになったのをきっかけに、一九九六(平成八)年のアトランタ大会から日本代表チーム使うようになったという。ゼラチン会社である新田ゼラチン社では、日本代表無償で粉ゼラチン贈呈しており、アテネ大会のときでも二〇キロ分を贈ったそうだ。その昔ゼラチン使うようになる前には、ポマードなどの整髪料固めていた。だが、油性整髪料なので、これでは入水のときに油が浮いてしまったり、水に溶けて髪が崩れたりして問題があった。そこでゼラチン登場したというわけだ。ゼラチン水温で融けないのか? という疑問もわくが、シンクロ用に使われるゼラチン食品用のものとは少し違っているプール水温では融けないようになっており、約四五度のお湯で融けるものなのだという。通常のゼラチンではダマになったり融けにくかったりして塗りにくいのだが、同社特許取得済みの、すぐに融けて髪にきれいに塗れるゼラチンならば問題はないようだ。さらに、ゼラチン塗ると髪がつやつや光って見えて、髪を崩さないだけでなく、見た目にもきれいなので喜ばれているという。世界大会では常に上位進出日本のシンクロナイズド・スイミングだが、そのかげにゼラチン貢献があるといえよう。




東京書籍
「雑学大全2」
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