GDPギャップ
【じーでぃーぴーぎゃっぷ】
経済全体の「総供給」と「総需要」の乖離のことをいい、「需給ギャップ」とも呼ばれる。一般的には、実際のGDP(国内総生産)と潜在GDPの差で求める。「潜在GDP」は観測可能な数字ではないため推計する必要があるが、これについては2通りの考え方がある。1つは、労働や資本をフル稼働させた場合のGDPであり、もう1つは労働や資本が過去の平均的な稼動状態にある時のGDPである。前者を潜在GDPとすればGDPギャップは常にゼロかマイナスとなるのに対し、後者を使うと労働や資本が平均的な稼動状態にあるときにGDPギャップはゼロとなり、それよりも稼働率が高ければプラス、低ければマイナスとなる。現在、主流となっている概念は後者の概念である。GDPギャップの拡大とインフレ率の間には緩やかではあるが一定の相関関係が見られる。潜在GDP自体、正確な計測が難しく、かなり幅を持って見る必要がある点にも注意する必要がある。
【参照キーワード】
→国内総生産
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| 日経BP社 「日経ビジネス 経済・経営用語辞典」 JLogosID : 8516949 |