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▼100年以上の伝統を誇る由比のサクラエビ漁


駿河湾サクラエビ宇治川安倍川大井川の淡水の混入する河口付近に群れを作る。それを狙って、由比、蒲原、大井川の漁師のみが出漁する。深海性のサクラエビがどのように発見されたのか、その逸話が由比に語り継がれている。明治27年(1894)、ある漁師が沖曵網漁に出て、浮き樽を網に結ぶのをうっかり忘れてしまった。そのため網は海深く沈んでしまい、舌打ちしたいような気分で(多分そうであったろう)網を上げてみると、偶然にもそこにサクラエビがはいっていた。それからサクラエビ漁が始まったという。物事の始まりとは案外こんな失敗からなのだろう。




東京書籍
「旬のうまい魚を知る本」
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