100辞書・辞典一括検索

JLogos

14

▼柴垣産でも長手島一帯のイワガキを最上とする


柴垣では海士(あま)、つまり男のもぐりがイワガキをとる。その海士の一人が「柴垣でも長手島一帯の岩場でとれるイワガキ特別に味がいいよ」。長手島は約370メートルの長さで沖へ突き出ている岩礁地帯。「外浦ではほかでもカキがとれるけどな、潮の流れが悪い海のカキはなぜか渋みがある。田圃(たんぼ)の水が流れる海のカキは泥臭くて、わしらは好きでないな。それとテトラポッドに付いたカキは大きく見た目はいいけどな、味がよくないので、柴垣の者は食わんなあ」。さすがに海士はイワガキの味にうるさい。




東京書籍
「旬のうまい魚を知る本」
JLogosID : 14070091