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▼旧暦の15、16、17日が手さぐり漁の解禁日


伊豆半島の南端近くに一色(静岡県下田市白浜)という小さな集落があり、ここの長く広く続く磯にはトコブシや小貝類が多い。トコブシは潜水漁法で多く漁獲されるが、一色では手さぐり漁も盛んに行われている。手さぐり漁とは文字通り磯を手でさぐりながらトコブシや磯の小貝をとる漁である。
「4月から8月までの旧暦の15、16、17日が手さぐり漁の解禁日です」と教えてくれたのは、手さぐり漁を得意とする鈴木容子さん。一色にはほかに船で沖に出て主にサザエアワビを狙う「面すい」と呼ぶ潜水漁がある。この面すい漁の解禁日で潮が引く日は、前述の旧暦の15~17日以外でも手さぐり漁が解禁になり、この日にかぎっては通常禁止されている水中メガネを使うことができる。解禁日を決めたり、水中メガネを禁止したりするのは、もちろん資源保護が目的である。




東京書籍
「旬のうまい魚を知る本」
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