旬のうまい魚を知る本 17 ▼ホヤは古くから日本人に好まれていた! ホヤの古名は宿り木を意味する「ほよ」。海中の岩に密着する様子がほかの木に宿る木の根に似ているからと考えられる。またホヤの形がランプの「火屋」(ほや)に似ているからという説もある。『延喜式』(927年)には三河国からの供御としてホヤの名があり、『土佐日記』(935年前後)にも「ほやのつまの飯鮨」と書かれている。わが先祖たちはこんな個性あふれる海の生物を古くから好んでいたのである。 東京書籍「旬のうまい魚を知る本」JLogosID : 14070141