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▼タネ付けから4年後の4月から8月に収穫


市場に流通しているホヤは宮城県や岩手県で養殖されたものが多い。三陸沿岸には天然ホヤも群生しているから、もともとホヤの生育に向いているのだろう。
南三陸の歌津町(うたつちょう)(宮城県)はホヤ養殖が盛んな土地だ。ここのホヤ養殖は6月から作業が始まる。カキの殻1個に20~30のホヤのタネを付着させ、一本の下げ縄に15~17個の殻をはさみこむ。その下げ縄17~18本を本幹縄に結びつけ、いかだから水深約40メートルぶら下げる。そうしておいて4年後の4月から8月にかけて収穫する
歌津町の田の浦港で行われていたホヤの収穫は見飽きることがなかった。沖から漁船に下げ縄ごと乗せてきて浜に上げ、おたがいにしっかりと抱き合っている20個あまりのホヤの塊をひとつずつはがしていく。「ホヤの収穫量は天候や海の条件に左右されるよ。下げ縄1本にホヤ70個の年もあれば、400個から500個の年もあって、差がはげしくて予測ができないよ」と浜で働く漁師の一人。




東京書籍
「旬のうまい魚を知る本」
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