旬のうまい魚を知る本 18 ▼酢を使ったサバ料理は先人たちの知恵 「サバの生き腐れ」という言葉があるように、ほかの魚よりも腐敗が早い。サバの内臓に含まれている消化酵素は力が強く、死んだサバの身はただちに分解されて、そのため腐敗菌が付きやすくなるからだ。酢は腐敗を弱める働きがある。京都の棒ずし、大阪のばってら、奈良県の柿の葉ずしなど、昔から酢を使ったサバ料理が多いのは、先人たちの知恵なのである。 東京書籍「旬のうまい魚を知る本」JLogosID : 14070213