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▼3回漁場を変えて貝に活力を付ける


唐桑町でカキ養殖業を営む畠山政則さんの水揚船に乗り、船上でカキを試食させてもらったことがある。そのうまいこと。海の栄養すべてを凝縮したような濃厚な味覚と軽い塩味を残して、ぷりっと太った身が胃袋に滑り込んでいった。「うちのカキは白い部分が大きいのが特色です。そうしたカキが育つのは、ある程度波の荒い海と山から流れてくる養分豊富な水という二つの条件がそろっているからだと思います。それに水揚げまでの1年半のあいだに、3回も筏を移動させ、成長に適した漁場で育てて活力を付けているからでもあるんです」と畠山さん。




東京書籍
「旬のうまい魚を知る本」
JLogosID : 14070249