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▼絶品! シャコの刺身


浜ならではのシャコ食べ方を知ったのも、相馬の浜を歩いているときだった。沖から獲ってきたシャコのオスだけを選び、マイナス30度に急速冷凍する。こうすると皮が簡単にむける。皮をむいてから、溶けかかったところをワサビ醤油で味わう。ゆでてあれだけうまいのだから、生でまずいわけがない。エビでもなく、カニでもなく、もちろん魚でもない。シャコ特有のしっとりした歯ごたえとほとばしる旨味、ただ感服するしかなかった。
シャコの旬は卵を持つ春から初夏にかけてとされる。しかし「シャコの身を食べるのが目的なら、身がぎっしり詰まっている夏がおいしい」という人が浜には多い。さて、春でも夏でもいいから、浜で生のシャコを見つけたら、ぜひ分けてもらうこと。これを殻ごとブツ切りにして味噌汁放り込むだけ。どんな一流料理店の味噌汁だって絶対に敵いません。




東京書籍
「旬のうまい魚を知る本」
JLogosID : 14070371