▼パサパサした食感が若者に嫌われる?
ムロアジの語源は播州(ばんしゅう)(今の兵庫県)の室津で多く獲れたためという。身がやわらかいことから、「もろいアジ」でモロアジ、それがムロアジに転じたという説もある。アジ科ムロアジ属にはムロアジ(マムロ)のほか、アオムロ、オアカムロ、マルアジ、アカアジなどの種類がある。どれもマアジに比べると紡錘形で、脂肪が少なく赤みが強いという共通点を持っている。
一般的にムロアジの仲間は、マアジよりも味の評価が低い。脂っけがないため、熱を加えるとパサパサした食感になる。だからといって、この魚特有の親しみのある旨味まで否定するのはどうだろうか。
| 東京書籍 「旬のうまい魚を知る本」 JLogosID : 14070478 |