旬のうまい魚を知る本 18 ▼「血を汚す」とはひどいいわれよう 江戸時代にはその黒さゆえに嫌われ、流産の原因になるとも、血を汚すともいわれた。こんな川柳が残っている。 旅の留守を黒鯛食う憎い事もちろん「流産」説に根拠はない。死後血抜きをせずにおくと、血の匂いが強くなるためこんな迷信が生まれたのであろう。なお、今でもこの魚の卵巣と白子は食べないほうがよいといわれる。下痢をするらしい。ぼくの試みではそんなこともなかったけどね。 東京書籍「旬のうまい魚を知る本」JLogosID : 14070512