境界性人格障害
borderline personality disorder
不安定で激しい対人関係を特徴とする障害。青年期以降に表面化することが多く、女性の方が多い。相手の些細な動作や態度から、見捨てられたと感じ、怒り出したりパニック状態になる。また親子関係などでは依存と攻撃が突然入れ替わり、周囲の者は巻き込まれていく。衝動的・自己破壊的な行為をしがちで、リスト・カットや大量服薬などの自傷行為、暴飲暴食、行きずりの性行動などが見られることもある。その背景には、慢性的な強い空虚感や孤独感がある。心理療法においても、不安定な人間関係が再現されて困難に陥ることも多いが、専門家との長期にわたる継続的な関わりが意味を持つ。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14848526 |