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飛鳥山
【あすかやま】


北区王子1丁目,国電王子駅南西の武蔵野台地上の山。標高27m。中世は豊嶋氏の領地で,元亨年間紀伊新宮の飛鳥明神の分霊をまつったことから山名となる。この王子の地は古くから紀伊との関係が深かったといわれる。江戸期の享保年間,将軍吉宗がこの地に桜の苗木1,000本を移植。以来飛鳥山は江戸近郊第一の花の名所となり,「江戸名所」に「殊にきさらぎやよいの頃は桜花爛漫として尋常の観にあらず」とある。明治6年日本最初の公園の1つとして飛鳥山公園開園。園内にある都の旧跡「飛鳥山之碑」は紀伊熊野灘より大石を運んで刻したという。公園北わきから東方へ下る六石坂に続いて飛鳥坂があり,坂下の石神井(しやくじい)川下流の音無(おとなし)川には飛鳥橋が架かっていたが,今は暗渠となって撤廃された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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