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和田戸山
【わだとやま】


中世以来の原野名。豊島郡に属す。源頼朝は,隅田(すみだ)川よりこの地に来り,和田戸某の館で,軍勢を休めたといい,この山中の畑中を鎌倉街道が通っていたと伝える(新編武蔵)。尾張藩主徳川光友は,将軍家光の女の千代姫をめとり,ここに庭園戸山園を開設,道に宿場を設け,並木を植えて茶屋を置き,茶くみ女を置いたという(江戸名所)。明治4年薩長兵士の宿営所ができ,同7年からは,のちの陸軍戸山学校になる。軍人の教育訓練所を設置し,のちに陸軍幼年学校や実弾射撃場などができた。戦後は昭和24年,アメリカ第8軍東京軍政部司令長官ホーリング・ジェット大佐の勧告により,日本で最初の水洗便所付きの1,000戸の集団住宅「戸山ハイツ」が完成。現行の新宿戸山町の地。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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