不動滝
【ふどうだき】

西礪波(にしとなみ)郡福光(ふくみつ)町下小屋(しもごや)地内，大門(だいもん)山東腹にある滝。小矢部(おやべ)川の源流にあたる。高さ80m。標高880m。かつて滝壺は月がさし込まぬほど深かったが，滝口付近に県道刀利(とうり)西赤尾(にしあかお)線が建設されるさい，土砂が落下して10mほど低くなった。滝のなかほどに不動明王が祀られていて，お盆の15日には自然に12の灯がともるという。また，滝壺には竜が住むといって神聖視され，下小屋では物を取ったり投げ入れたりするのを厳禁していたが，江戸期には，南礪(なんと)地方の農民は金物や汚物を投げ込んで雨乞いをしたという。すぐ下にも高さ５mほどの滝があり，この滝から上流には魚はいない。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7084238