100辞書・辞典一括検索

JLogos

14

鴫島入江
【しぎしまいりえ】


能登島北西部,閨(ねや)の西方にある入江。湾頭北西部に笠栗鼻,北東部に釜崎があり,七尾湾北湾に面する。面積約1km(^2),湾頭中央部の水深約19m。「すんしまいりえ」ともいう。入江最奥部に堂の下と称する突出部があり,鴫島(すんしま)と称し,新島とも書いた。また,臥行者(ふせのぎようじや)の伝説から,行者島とも称した。文和2年,得田次郎左衛門入道素章・斎藤六章房軍忠状に鴨(かも)島飯浦とある。「能登名跡志」には「閨村に寝島といふ小島あり。此島に観音堂あり。昔は大乗寺と云寺有之由」とある。いずれも閨村領鴫島のこと(郷土辞彙)。七尾湾北湾に多い溺れ谷で,安山岩溶岩・火砕岩(穴水累層)よりなる。湾入部に燐鉱・海緑石など,地質学上興味深いものがある(能登半島学術調査書―石川県)。入江湾頭付近には昭和42年からタイ・ブリなどの養魚用生簀が設置され,北陸各地に出荷される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7087409