朧ケ池
【おぼろがいけ】
伊勢市船江1丁目,船江神社(上社)の南にある池。かつて,宮川の分流小柳川が宮川堤下の旧小太郎池から当地に流れ勢田川に注いでいた。当池は,どんな旱魃にも乾くことがなかったといい,周辺一帯は水田で,神社の森や池がかすんで見えたことから池名がついたものであろう。昔は,正月8日に淵祭があり,1尺ほどの小舟に8個の人形を乗せ,灯明を供えて池に流す神事があったという(宇治山田市史)。周囲は宅地化されたが,船江神社付近は往時の面影を残す。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7125875 |