蟹坂
【かにがさか】
甲賀郡土山町大字北土山にある坂か。旧東海道の鈴鹿峠のふもとに蟹ケ坂の集落があるが正確な坂の場所は不明。昔この地に大きな蟹がいて往来の旅人を悩ましていたがある僧が一喝して成仏させたといい,その墓が路傍にあったという(輿地志略)。「甲賀郡志」は蟹を賊であったといい,これを退治したという坂上田村麻呂を祀る田村神社がある。また「永禄十一年記」に六角承禎臣山中丹後守秀国がたてこもる蟹坂の城の攻防があり,その後崩壊したとある。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7131468 |