菜種島
【なたねじま】
県東部,岩美郡岩美町田後(たじり)港より西へ約1kmにある島。島高60m・周囲400m。花崗岩の島。島の周囲には海食洞・洞門がある。植生は,上部に黒マツが茂っていたが,全滅に近い状態。「稲葉民談記」に「イツノ代ヨリヤ有ケン。菜ノ種自ラハエチリテ暮春艶陽の比ニハ,菜ノ花爛漫ト咲乱レ……」とあり,島名由来となる。風光明媚な浦富(うらどめ)海岸の中でも傑出した景観は,島崎藤村の「山陰みやげ」にも紹介されている。
| KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7176288 |