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石動
【いしなり】


旧国名:肥前

「いしない」ともいう。背振山地の南麓,田手川(石動川)上流域に位置する。北は松隈,南は水田地帯が開け,地名の由来は,鎮西山狼煙台の石垣築造(久留米城の石垣ともいう)に当地の石を運び,すっかりなくなったので「いしない」と呼ぶようになったと伝える。また,大水のときに川原の石が響きをたてて流れることによるともいう(続脊振山麓の民俗)。上石動・下石動・西石動の3集落に分かれる。山麓一帯は数多くの遺跡が集中。西一本杉遺跡は,古墳5基・箱式石棺墓3基・壺棺墓2基を検出し,4世紀代までさかのぼる古墳といわれている。下石動遺跡は,弥生中期と古墳後期の住居跡を中心とした遺跡で,40数軒の住居跡が確認されている。西石動には銅剣鎔范の発見地がある。ほかに,山田谷古墳群・石動五本杉古墳群・上石動古墳群・石動二本松古墳群・円山古墳群・西石動古墳群・石動三本松遺跡・石動黒木遺跡・西石動遺跡・立石遺跡・杉角遺跡・石動西三本杉遺跡などがある。
石動荘(中世)】 平安末期~戦国期に見える荘園名。
石動村(近世)】 江戸期~明治22年の村名。
石動(近代)】 明治22年~現在の東脊振村の大字名。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7215947