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有川湾
【ありかわわん】


南松浦郡の有川町と新魚目町に囲まれる湾。中通島の北東部に位置し,五島灘に面している。竹ノ子島や多くの瀬,小さな半島が自然の防波堤になり,古くから天然の良港として繁栄してきた。特に江戸期には,小値賀(おぢか)・魚目とともに西海捕鯨業の基地となり,捕獲作業・解体作業・運搬作業などで大いににぎわった。現在でも上五島地区の表玄関として,漁業基地として重要な地域となっている。漁業は一本釣り・定置網が中心で,イカ・アゴ(トビウオ)・ブリなどの漁獲が多い。周辺には運動場・テニスコート・体育館を備えた運動公園をはじめ,キャンプが楽しめる青少年旅行村,白砂が美しい蛤浜海水浴場など諸施設が整っている。また,鯨組唄・羽差踊りなどの民俗芸能も多く,現在まで伝えられている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7219321