100辞書・辞典一括検索

JLogos

19

志々伎湾
【しじきわん】


平戸市にある湾。平戸島南部に位置する。湾のほぼ全域が昭和30年に西海国立公園の指定地域になった。湾の北側には屏風岳(394.4m),南側には島内3霊山の1つである志々伎山(347.2m)や福良岳(222m)などがそびえる。その懐に抱えられるようにして湾口を北西に開いている。湾内には現在,志々伎浦漁港・船越漁港・福良漁港の3漁港を有する。湾が北西に向いているため,冬季の強風は受けやすいが,他の風は十分に避けることができることから,古くから,この海域を航行する船の風待港としての役割もあった。この一帯は西海国立公園の第1種特別地域の指定を受けている。湾奥には船越という地名があるが,志々伎湾沖合いの海上が荒れた時など,船をかついで越して南方の海上に出たところから,この地名が起こったとされている。また志々伎湾の北西4kmに位置する阿値賀(あぢか)島は周囲が100mを超える垂直にそそり立つ絶崖からなり,島頂はヤブツバキ・ビロウなどの植物群落で覆われており,国天然記念物に指定されている。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7221039