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秋目湾
【あきめわん】


川辺(かわなべ)郡坊津(ぼうのつ)町北部にある湾。坊津諸港のうち北の最も大きな中生層山地の沈降による湾,リアス式海岸をなす。湾口には岩鼻が海中に突出し,自然の防波堤をつくり,付近に奇岩怪石が多く,風致を引き立てている。海上4kmに沖秋目島(枇榔島)があり,好釣地として県内外に名高い。湾奥の秋目集落はわが国律宗の始祖唐僧鑑真の上陸地として知られる。昭和41年12月上陸記念碑がたてられた。鑑真は中国楊州の人で,聖武天皇の招きによって日本への渡航を試みたが暴風のため5回失敗し,天平勝宝5年12月,6回目にしてようやく秋目に上陸したという。その後,大宰府を経て奈良に入り,東大寺に戒壇を設け,唐招提寺を創建した。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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