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伊須湾
【いすわん】


大島郡瀬戸内町にある湾。奄美大島最南部に位置し,太平洋に面し,湾口北には真崎,南には皆通(かいつう)崎がある。奄美群島国定公園のうち。湾名は湾岸の地名にちなむ。湾奥には阿木名川が流入。湾岸には小浜堤が発達,浜堤上に伊須・阿木名・勝浦・網野子・節子の集落が立地する。伊須の東南海岸と崎原島間には砂州が発達し,陸繋島が形成され,節子海岸にはリーフが発達する。大島海峡内の湾に比較して遠浅の海岸をなす。太平洋に面しているため南ないし東の強風の際は船舶の停泊は困難。「南島誌」に「伊須港ト云フ北嚮ニシテ幅一町半深サ二十尋計大船五,六艘ヲ碇泊セシムヘシ」とある。「大島代官記」によると明和8年6月東間切伊須へオランダ船が漂着,多数の外人が上陸し,神山の木を切ったり,鉄砲を打ったりした事件が起きている。「大島要文集」に23反帆船の港として東間切の渡連方伊源(源は須の誤か)湊と記録する。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7236581