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薩川湾
【さつかわわん】


大島郡瀬戸内町にある湾。加計呂麻島の北部に位置する。奄美群島国定公園のうち。湾名は湾岸の主要集落薩川の地名による。大島海峡の西口に近く,海峡を挾んで久慈湾の南に位置する。湾口北にデリキョンマ崎,北東に小場尻がある。リアス式海岸で水深65mと深く,湾内に木崎・赤崎などの小岬が突出,四面の風浪を避けまさに天然の良湾で,台風時は内外航路の船舶が多数避難をする。「大島代官記」に「大正九年十月古仁屋築城,西古見,実久,あんきゃばニ炮台ヲ置ク要塞地ヲ定メ薩川湾ヲ軍港トナス」とあり,以後第2次大戦の終戦まで軍港として利用される。同書に「大正十年薩川湾へ帝国軍艦三十余艘着,暫ク碇泊」とある。現在地方港湾瀬武港がある。平良々崎付近は真珠の養殖場として利用されている。湾内の景観が素晴しく奄美八景(十景とも)の1つ。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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