すし手帳 白身など 260 むつ 同じ科のクロムツと体形・体色ともよく似ていて、この2種は普通は区別されず、アカムツに対してともに「くろむつ」と呼ばれる。稚魚は沿岸から沖合の表層、若魚は沿岸の浅海、成魚は水深2 0 0?7 0 0 mの岩礁域と、世代によって生息場所が変わる。脂がのる冬が旬の、白身の高級魚の一つ。産卵前の卵巣「むつ子」も、煮つけや椀種に重宝される高級食材だ。皮目をわずかに残して握るピンクの身(写真は千葉県勝浦産)は、十分に脂がのってしっとり甘く、もちもちした歯ごたえ。ただ多くの白身魚と違って、後味さっぱり、とはいい難い。 東京書籍「すし手帳」JLogosID : 8003018