柳橋 大黒家
【やなぎばし だいこくや】

親子２代で営む

店は、神田川に架かる柳橋のたもとに建つ。１階で靴を脱いで上がると、２階の待合室に通される。神田川に停泊する屋形船や立ち並ぶ船宿など、窓の外の景色が眺められる和室でお茶をいただいたら、揚げ場のあるカウンター席へ。天重（昼のみ）を除き、天ぷらはすべてカウンターで揚げたてを出すのが、この店のスタイルだ。

昼は３代目の丸山雄三さんと奥さんの百子さんが切り盛りし、夜は２代目である父の雅三さんと母の芙佐江さんも加わって、親子２代の協力態勢を敷いている。

平日の夜は９種類の天ぷらにサラダ、デザートなど２品がつくコースのみ。お通しに出されるうにパンは、素揚げしたパンにうにのソースをからめた、創業当時からのオリジナルだ。５～９月のあわびの天ぷらや、11～２月の的矢湾産の生ガキを楽しみに訪れる常連客も多い。食後は再び待合室に戻り、デザートをいただきながらくつろぐ。

東京書籍 「東京5つ星の鰻と天ぷら」 JLogosID : 14070781