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玄庵
【げんあん】


最高級の蟻巣石でそばを挽く

玄庵

4階建てのビルは一見普通のビルだが、2階に上がり暖簾をくぐると、そこにはどっしりとした洋と古き和の空間が隣り合っている。テーブル席のテーブルやイスは19世紀のものといわれるアンティークな家具。掘りごたつ式の個室はワラを入れた泥壁に油障子の古民家風。BGMにはジャズを流す。

洋と和が不思議に溶け込み、新鮮な雰囲気をつくり上げている店内を設計したのは、もと家具屋で古美術のコレクターでもあった店主の貝塚隆雄さん。「そばや料理はもちろんのこと、お客さまに喜ばれる店づくりを目指して、和洋を取り入れた内装にしたんです」。長居をしていく客も多いという。

そばは、〝食の安全と安心〟をモットーに生産履歴を公開している北海道黒松内、茨城県金砂郷、栃木県益子町の農家と契約済みの玄そばを、最高級といわれる数少ない蟻巣石の石臼で自家製粉した手打ち。二八、十割、粗挽きの3種類を打つ。つゆは甘めの濃い口で、ふくよかな味わいが楽しめる。




東京書籍
「東京-五つ星の蕎麦」
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