MBO
management buy‐out
経営陣や従業員が、自社株の買い取りの実施を行うこと(従業員〈非管理者〉による場合をEBO〈employee buy‐out〉ともいう)。買収防衛策の1つとして注目されている。MBOには、(1)過半数の株式取得によって経営権を手に入れることで敵対的買収に対抗するものと、(2)経営権を獲得し、株式を非公開化することで敵対的買収にさらされることを回避する「究極の買収防衛策」とがある。(2)は(1)をさらに一段と進めた敵対的買収への対抗策。2005年7月、アパレル大手のワールドが経営破綻あるいは上場廃止基準に抵触したといった要因ではなく、経営上の判断により、MBOを通じて自主的な上場廃止・株式非公開化の決定をしたことは、国内初の出来事として注目された。ただし、上場廃止には、経営の不透明性の増大や外部からのチェック機構を欠いたコーポレート・ガバナンスに陥るのでは、といった問題などもある。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14844720 |