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CPE


 2006年前半、フランス全土を大きく揺るがしたCPE(Contrat Premi(e)re Embauche〈仏〉「初期雇用契約」)は、結局4月10日にシラク大統領が撤回し、新たな雇用促進策の導入を目指すことでなんとか収束した。
CPEは同年1月16日、雇用創出を優先課題に掲げるビルパン首相が、欧州一といわれる高い失業率の若年層(16~25歳層)の雇用促進を目的として提案した制度。26歳未満の雇用について2年間の試用期間を設け、この間は理由なしの解雇でも可能とすることで採用を増やすことが狙いであった。従業員数20人以上の企業で実行できるとされ、ドビルパン首相は、「解雇が容易になるため、企業は積極的に若年者を採用する」と主張していた。
しかし、CPE導入は雇用の不安定化につながるとして学生、労組などが強く反発、全国的なデモへと拡大したフランス社会の混乱は3カ月近く続き、結局政権側がCPEを撤回し、資格や学歴を欠く16~25歳を雇った企業への補助金を増額する若年雇用支援法を可決することでなんとか収束した。この顛末(てんまつ)は政権側にとって、今後の政策の構想と提案、若年者雇用政策の難しさなど多くの問題を残すことになった。




朝日新聞社
「知恵蔵2009」
JLogosID : 14845490