CDC
Community of Democratic Choice
ウクライナ、グルジアが中心となって2005年12月に組織された、独立国家共同体(CIS)に対抗する地域機構で、バルト海から黒海にまでの地域に、ロシアの影響を脱した民主的国家の共同体を作ろうとするもの。05年12月にキエフで開催された創立大会に共同体参加国として臨んだのは、両国のほか、エストニア、ラトビア、リトアニアのバルト3国と、モルドバ、ルーマニア、マケドニア、スロベニアの9カ国。この他、アゼルバイジャン、ポーランド、ブルガリアも代表を送った。グルジアの首脳は、新機構が中東欧、旧ソ連圏の民主化を進め、ロシアの影響圏から出たいと願う民主国家の枢軸となることを目的として創設されたと述べた。ロシアはこの動きに強い危機感を抱き、この後、ウクライナなどへ供給しているエネルギー価格引き上げの圧力を強め、ウクライナといわゆるガス戦争を引き起こし、モルドバやグルジアからのワイン、ミネラルウォーター、果物、野菜などの輸入禁止措置をとった。06年5月にCDCの首脳会談がリトアニアの首都ビリニュスで開かれ、チェイニー米副大統領も出席して激しいロシア批判を行った。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14845675 |