Winny
Winny
2002年に公開された国産のファイル交換ソフト。完全にP2P化されており、ファイル転送は所有者と受信者で直接、もしくは複数利用者のパソコンを経由してバケツリレー式に行う。経由地となったパソコンにコピーを置くことで、他者が同じファイルを受信する際には、経由するパソコン数が減る。匿名性が高く、元ファイルの提供者を見つけにくいこともあり、デジタル・コンテンツの不正コピーに悪用されるようになった。03年、映画などのファイルを公開していた利用者の逮捕に続き、04年には開発者も著作権法違反幇助(ほうじょ)容疑で逮捕(06年内に判決が出る見込み)された。しかしウィニー自体の利用は禁止されておらず、現在も利用者は多い。なお、03年にはウィニーの動作しているパソコンを標的にしたコンピューター・ウイルス「アンティニー」が作られ、ウイルスの機能によって、感染したパソコンから意図しないファイルが勝手にウィニーで公開されてしまうようになった。警察等の内部情報がウィニーで流出した事件の大半は、利用者の対策不足によるこうしたウイルスへの感染が原因である。
| 朝日新聞社 「知恵蔵2009」 JLogosID : 14846672 |