紐解く
【ひも-と・く】

<二>[自][カ四]<二>か/き/く/く/け/け
<一>衣服の紐をほどく。特に、下紐を解く。
[例]「◎草枕(くさまくら)旅行(ゆ)く背なが丸寝せば家(いは)なる我はひもとかず寝む」〈万葉・二〇・四四一六〉
[訳]「◎旅行く夫が衣服を着たまま寝るなら、家にいる私は下紐を解かずに寝ましょう」
<参考>用例中の「草枕」は「旅」にかかる枕詞。
<二>(花・つぼみが)ほころぶ。
[例]「前栽(せむざい)どもこそ残りなくひもとき侍りにけれ」〈源氏・薄雲〉
[訳]「植込みの花々はすっかりほころびましたなあ」
<参考>上代には、愛し合う男女が共寝するときに互いに相手の下紐を解いたことから、男女が親しみ合う意を表した。また別れるときには相手の下紐を結び、次に逢(あ)うときまでは解かないことを誓い合った。また一人のときに自然に下紐がほどけたときは、だれかに想われているからだと考えられた。

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5072752 |




