気色取る
【けしき-ど・る】

[自][ラ四]ら/り/る/る/れ/れ
((「けしきとる」ともいう))[1]ようすを見て取る。事情を察する。ようすを探る。
[例]「人の御けはひありさまをも、けしきとり給ふ」〈源氏・匂宮〉
[訳]「(匂宮(におうのみや)は)人(=女性)のご態度やようすさえも、探りなさる」
[2]機嫌をとる。
[例]「追従(ついせう)し、けしきとりつつ従ふほどは」〈源氏・少女〉
[訳]「おもねり、機嫌をとりながら服従する間は」
[3](相手の)意向を確かめる。意向を伺う。
[例]「けしきとり、心設(まう)けし給ふを見るに」〈源氏・紅梅〉
[訳]「(匂宮の)意向を確かめて、心の準備をしなさるのを見ると」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5076375 |