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椒房
【せう-ばう】


[名]

せう-ばう【椒房】(ショウボウ)((「椒」は山椒(さんしょう)、「房」は部屋の意))[1]皇后の御所。後宮(こうきゅう)。椒庭(しょうてい)。
[例]「百官皆せうばうの月に涙を落とし」〈太平記・三三〉
[訳]「多くの官人はみな(亡くなった待賢門院(たいけんもんいん)の)御所の空の月に涙を落とし」


[2]皇后・后妃の異称。
[例]「竹園せうばう・禁裏仙洞(せんとう)の御領までも」〈太平記・二一〉
[訳]「親王や皇后、天皇や上皇のご領地までも」
<参考>古代中国で、山椒は芳香を放ち、暖気を保って悪気を除くとされ、皇后の御殿の壁に塗り込められたことに由来するという。また、たくさんの実がなるので子孫繁栄に通じるとして、御殿の庭に植えたりしたことからともいわれる。




東京書籍
「全訳古語辞典」
JLogosID : 5084399