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好き・数寄
【すき】


[名]

((動詞「すく(好く)」の連用形の名詞化。「数寄」は当て字))[1]好むこと。好きなこと。好み。


[2]色好み。好色。恋愛。
[例]「いにしへのすきは思ひやり少なきほどのあやまちに、仏神も許し給ひけん」〈源氏・薄雲〉
[訳]「過去の色好みは、(若くて)思慮分別が足りないときの過失として、仏や神もお許しくださっただろう」
[3]和歌・音楽・茶の湯などの、風流・風雅の道に心を寄せること。風流の道。風雅の道。
[例]「念仏のひまひまには、糸竹(いとたけ)のすさみを思ひ捨てざりけるこそ、すきのほど、いとやさしけれ」〈十訓・九〉
[訳]「念仏を唱えるあい間に、音楽の慰みを(あきらめずに)捨てなかったことは、風流の道に心を寄せるようすが(しのばれて)、本当に優雅である」
[4]((室町時代以降))茶の湯。




東京書籍
「全訳古語辞典」
JLogosID : 5086395