潰る
【つぶ・る】

[自][ラ下二]れ/れ/る/るる/るれ/れよ
[1]力がかかってこわれる。つぶれる。
[例]「天下に目つぶれ、足折れ給へりとも、なにがしは仕うまつりやめてむ」〈源氏・玉鬘〉
[訳]「万一(玉鬘(たまかずら)の)目がつぶれ、足が折れなさっているとしても、私はお世話申し上げて治して差し上げましょう」
[2]〔多く「胸つぶる」の形で〕(驚きや悲しみなどで)心が痛む。どきどきする。
[例]「まつ人ある所に、夜すこしふけて、忍びやかに門(かど)たたけば、胸少しつぶれて」〈枕草子・すさまじきもの〉
[訳]「待つ人があるときに、夜が少し深まってから、人目につかないようにして門をたたくので、胸が少しどきどきして」

![]() | 東京書籍 「全訳古語辞典」 JLogosID : 5089051 |




