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網棚の新聞や雑誌は持ち帰ってもいい?


読み終わった新聞や雑誌を網棚へ置いていく人がいますね。その後を見ていると、読みたい人がそれを手にして再び読みはじめたり、そのまま持ち帰ったりしています。あれもリサイクルのひとつの形と思うのですが、法的に問題はないのでしょうか。
新聞や雑誌を網棚に置いて電車を降りたということは、持ち主が所有権を放棄したと考えられます。民法上、こうした物品を「無主物」といい、誰の所有にも属さない物とされています。
無主物は、先占といって、それを所有する目的で他人よりも先に手にした人のものになります。つまり「早い者勝ち」ということです。
ただし、ハンドバッグや荷物を網棚に置いたまま持ち主が電車を降りた場合には、無主物とはされません。常識的に考えて、これは「忘れ物」で、持ち主が所有権を放棄したわけではないからです。当然、これを持ち帰れば窃盗罪になります。
警察や拾った場所の管理者に届けた後、六か月たっても持ち主があらわれないときには、持ち主が所有権を放棄したとみなされ「無主物先占」が認められ、発見者のものになります。
ちなみに、古代ローマでは、略奪は所有権獲得のひとつの方法とされていました。敵は法の保護を受けないため、彼らが所有している財産は「無主物」と考えられたからです。




角川学芸出版
「花マル雑学塾」
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