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絵鞆半島
【えともはんとう】


室蘭半島ともいう。内浦湾(噴火湾)に突出し,半島上に室蘭市の中心部が位置する。半島の先端部を絵鞆といい,エンルム(岬)が語源で,半島先端の北岸に慶長年間ヱトモ場所が設置されたことから半島全体を表す地名となった。室蘭地方最古の地名の1つ。半島の最高地点は測量山(200m)で,その東~北に直角状に続く母恋富士(ぼこいふじ)(168m)・イタンキ岬などの高地や丘陵は第四紀洪積世までは島であったが,砂州が発達して陸に続き陸繋島となった。半島の主な構成物は新第三紀の凝灰岩や集塊岩で,所々に安山岩岩脈を伴い,その部分は一段高くなっている。太平洋に臨む南岸一帯は高さ100m前後の海食崖が発達し,西端の絵鞆岬から東へ銀屏風・マスイチ浜・電信浜・蓬莱門・地球岬・金屏風・トッカリショ岬・イタンキ岬・鷲別岬と断崖が連続し,丘陵をつくる緑色や白色の岩石,測量山とともに眺望のよい景勝地となり,観光道路も整備される。北岸はいくつかの丘陵の裾が室蘭港に迫り,丘陵間の小低地は互いに切り離されて通行が困難であったが,明治以降,港の整備や工業化に関連して丘陵の切崩しや埋立てが行われ,海岸沿いに平地が出現し,市街地が拡大した。函館~札幌間の札幌新道の開設に伴い,明治5年湾奥のトッカリモイに築港,同9年室蘭港となった。明治20年に屯田兵が輪西に入植し,同25年に岩見沢との間に鉄道が開通し,石狩炭田の石炭積出港として繁栄した。明治40年から日本製鋼所・輪西製鉄所(現新日本製鉄)が相次いで立地し,道内第一の重工業都市としての基礎を築いた。市街地は,開発の古い西部,新日本製鉄などの立地する東部,室蘭港対岸の日本石油基地や新しい住宅地の広がる北部の3ブロックで構成される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7001054