100辞書・辞典一括検索

JLogos

12

北見富士
【きたみふじ】


網走地方滝上町・丸瀬布(まるせつぷ)町と紋別市の境界にある山。標高1,306.5m。山体の西・北・東部を渚滑川の支流が,南部を湧別川の支流が開析する。山頂から北西部の標高900m付近までは緩斜面をなし,テーブル状の地形で神立(かみたち)高原と呼ばれる。山頂南部は急崖をなす。頂上付近には玄武岩が広く分布するが,山体の大部分は粘板岩からなり,先白亜系の日高層群に属する。山名は滝上町濁川から見た山形が富士山に似ることから命名。火山ではなく,浸食に対する岩石の抵抗の差により残丘として残ったとみられる。氷河期の遺存種として有名なナキウサギが生息し,高山植物も豊富。登山路は,渚滑川支流の立牛川をさかのぼり,中立牛・上立牛を経るルートがあり,沿道にはろうそく岩・夫婦岩・屏風岩などの奇岩や落差300mの千間の滝(長蛇の滝)がある。また石北本線の丸瀬布からのルートもある。同名の山が網走地方留辺蘂(るべしべ)町にあり,標高1,291m。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7002530