咲来峠
【さっくるとうげ】

上川地方音威子府(おといねつぷ)村と宗谷地方歌登(うたのぼり)町の境界にある峠。道道歌登咲来停車場線にあり,標高約250m。サクルはアイヌ語で「夏の道」を意味し,アイヌが天塩川筋からオホーツク沿岸へ漁のために往来した夏の交通路であったという(北海道の地名)。峠道は明治41年仮定県道として開削され,同43年に完成した(歌登町史。ただし音威子府村史では明治36年開通)。戦後自動車交通の発展に伴い,七曲りといわれた峠の難所を改修し,昭和48年には峠道の舗装も完成した。昭和44年音威子府から咲来峠を経由して枝幸に至るバスが運行された。昭和60年6月国鉄興浜北線が廃止され,咲来峠越えの路線がさらに重要性を高めている。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7003361 |