100辞書・辞典一括検索

JLogos

44

上国寺
【じょうこくじ】


檜山地方上ノ国町勝山にある寺。浄土宗。山号は華徳山。本尊は阿弥陀如来。通称かみのくに寺。北海道の中でも古刹に属する。「北海道寺院沿革誌」によれば,嘉吉3年,松前家祖信広の菩提を弔うために,2代慶広が秀延を開基に真言宗寺院として開創し,開山は快秀法印という。開創についてはほかに,寛政元年の菅江真澄の蝦夷喧辞弁に見える「快山法印の永禄の昔聞き給ひて」,および文化4年の松浦武四郎の「西蝦夷日誌」に見える「開基訪ね候所,永禄年中の由」という永禄年間説もある。「続上ノ国村史」は,秀延の代に上国寺が建立されたのではなく,秀延は上ノ国に真言宗の基を開いたと解している。さらに上国寺の建立年代を上限を永禄年間,下限を寛永20年とみている。いずれにしても,信広の追善を弔うことを目的として造営された点では一致しており,上国寺が信広の菩提寺となり,夷王山を奥の院とする神仏習合の形態をとっていたといえよう。10世了徹から浄土宗に改宗し,18世戒運の時に松前光善寺の末寺となる。以後,松前家より寺納物を給わる。山門の鐘楼は弘化年間に松前藩に納めて,海防のため大砲鋳造に使用され,山門も文久3年に倒壊した(上ノ国村史)。明治26年頃の檀信徒は812人(北海道寺院沿革誌)。本尊の阿弥陀如来は,一説に恵心僧都の作と伝える。本堂は創建当初の彫刻や建築様式を伝え,昭和32年に道文化財に指定された。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7004013