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大黒町
【だいこくまち】


(近世~近代)江戸期~昭和40年の町名。箱館(函館)市中の1町。函館山の山裾北部に位置する。函館で最も早く開けた弁天町の裏通りにできた町で,はじめ裏町といわれた。亀田村から移り住んだ人が大黒天を祀ったので大黒町と呼ばれるようになった(蝦夷実地検考録/函館市史史料1)。文化年間の家数70余・人数340~350(北海道温故雑識)。小商人・手間取職人など借家住いの者が多く住んでいた。幕末に横町を吸収したと思われるが,不詳。慶応年間頃には,家数130・人数600余で,浄瑠璃・三味線の音の絶えない繁華街(箱館夜話草/函館市史史料1)。東半分を1丁目,西半分を2丁目といった。明治2年旧幕府脱走軍の放火(脱走火事)により,114軒を焼失(御用留)。同9年の戸数151・人口654(管内村町別戸口表)。同14年神明町・仲町・鰭横町を編入(函館区史)。同16年の戸数338・人口1,515(管内村町別戸口表/饒石叢書)。同32年函館区,大正11年からは函館市の町名となる。同38年の戸数876・人口3,077(伊藤鋳之助文書)。明治期に3・8の日の夜店が始まる。昭和30年の世帯数671・人口3,212で製造業が28%,卸・小売業が24%。同36年鰪澗(たなごま)町の一部を編入。同40年弁天町・入舟町・大町となる。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7004649