100辞書・辞典一括検索

JLogos

22

智恵光寺
【ちえこうじ】


後志(しりべし)地方岩内町字清住にある寺。真宗大谷派。山号は常葉山。本尊は阿弥陀如来。安政6年,京都東本願寺の21世法主の厳如光勝が,当時の岩内場所請負人佐藤仁左衛門,同支配人敦賀屋富蔵らの要請をうけて岩内地域布教のため,使僧斎聖寺徳善を派遣したのに始まる。この時厳如は本尊および宗祖親鸞の絵像を下し,現在の三島町に東西80間,南北50間の寺地に一宇を建立。岩内本願寺掛所と称したが,万延元年に現寺号公称の許可を得る。当寺の開創について厳如は「蝦夷国イワナヰニオイテ此度始メテ一宇ヲカマヘ仏法弘通セシメントツケキカシムル処門葉ノ輩一同ニ打潤ヒ土木ノイトナミ怠ラスサフラフヨシ,是ヒトヘニ真宗繁昌ノ基トヨロコビ思フコトニサフラフ」とその心情を吐露している(釈厳如御書/岩内町史)。別院格の寺格に列せられた智恵光寺は,寺泊村・盃村・神恵内村(古宇郡)・前田村(岩内郡)にも教用場を設けて布教を行った。明治23年堂宇の類焼に遭い,同28年現在地に移転再建した。明治26年頃の檀家数は約800戸。なお,明治25年の2世住職は松前専念寺住職の福島厳常が兼務していた(北海道寺院沿革誌・岩内町史)。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7004939