築別川
【ちくべつがわ】

留萌(るもい)地方羽幌町を流れる２級河川。築別川水系の本流。流路延長35.3km，流域面積169.4km(^2)。羽幌町・遠別(えんべつ)町および空知地方幌加内町の境界にあるピッシリ山（1,031.5m）の北西山麓に水源を有し，山地斜面を深く穿入蛇行しながら西流し，羽幌町曙で三毛別川を合わせ，築別で日本海へ注ぐ。中流部の曙地区にはかつて羽幌炭鉱築別鉱業所があり，良質炭を生産し電力用や暖房用として需要も大きかったが昭和45年に閉山。河谷沿いに通った羽幌炭礦鉄道築別炭鉱線も同年廃止された。中下流部には幅１～２kmほどの谷底平野が広がり，以前は築別原野と呼ばれ，明治27・28年に植民地区画による開拓が進められた。現在では水田が開け，留萌管内第一の米どころとなり，酪農・養豚などの畜産も盛んである。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7004973