中央寺
【ちゅうおうじ】

札幌市中央区南6条西2丁目にある寺。曹洞宗。山号は実相山。本尊は釈迦牟尼仏。市内の大刹として知られる「札幌の五大寺院」の1つ。明治7年8月,曹洞宗管長代理として道内各地を巡化した西有穆山が,布教拠点として札幌での一寺建立を開拓使に請い,現在の南2条西2丁目に1,620坪の土地を与えられて小教院を開設したのに始まる。翌8年小杉万宗を留守居とし,中教院へ昇格する。明治9年南2条西9丁目に仮教場を設立。明治11~13年にかけて仮教場を廃止するため7間四面の本堂や庫裏以下の諸堂宇を新築した。明治15年に内務省より寺号公称の許可を得,開山に大本山永平寺61世環渓密雲を勧請し,万宗は2世となる。また中央寺内に同宗の北海道宗務所が置かれ,当時の檀家数は約280戸。明治25年に現在地へ移転,翌26年頃の檀家数は約460戸へ増加。以後,北海道における曹洞宗の中心的寺院として発展し,現在昭和36年建立で地下ホールをもつ本堂,大正14年改築の庫裏,開山堂・位牌堂などの堂宇が立つ(北海道寺院沿革誌・北海道宗教大鑑・札幌市史)。

![]() | KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7005099 |