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弁天ケ浜
【べんてんがはま】


(近代)昭和7年~現在の釧路市の町名。もとは釧路市大字米町(こめまち)の一部。地名は弁天様(現米町(よねまち)所在の厳島神社)にちなむ。地内は行政区橋南地区にあたる。江戸期にはヲニヨウと呼ばれた地域にあたる。ヲニヨウの地名は,アイヌ語のオニオ(寄木がある所の意)に由来する(北海道蝦夷語地名解)。一説には,小川の口が詰まり急に破れることを意味するともいう。「ヲカヲツフ」(東游奇勝)・「オニヨップ」(観国録)ともいった。松浦武四郎「廻浦日記」に「ヲニヨウ,此上に沼有。沼口小流橋有。雑喉多しと。惣て此所迄文化度皆海岸のみを通りしを,満潮の節雑渋とて此新道御開に相成候」と見える。コンブ漁場であった(東蝦夷日誌)。明治になって鬼呼(おにつぷ)と称した。大正14年釧路臨港鉄道敷設。米町の遊郭地区と接し漁村としての発展を阻害される。大正15年の世帯数11・人口66。海岸浸食が激しく,防波護岸が設置されるが,昭和45年大時化で海辺地を全く失う。同年一部が弥生1~2丁目・米町1~4丁目となる。世帯数・人口は,昭和7年26・140,同45年40・180,同55年20・79。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
JLogosID : 7007749