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櫛ケ峰
【くしがみね】


上岳ともいう。黒石市北東部,青森市・南津軽郡平賀町との境界にある山。標高1,516.5m。新生代第四紀の火山で,八甲田山を構成する山峰のうち南八甲田の最高峰。輝石安山岩と集塊岩で山体を構成する。明治初年の「国誌」に「櫛峰」として「小浅瀬石山の西北の方に連り北は一大区の二小区の荒川村西は六小区に隣り此の区の大山にして雑樹繁翳し遠近目標とす」とある。山腹一帯はアオモリトドマツ(オオシラビソ)を主とする森林が発達するが,山腹斜面一帯は雪田植物の草原となる。東麓には広大な黄瀬萢(おうせやち)湿原が見られる。登頂には,十和田北線に沿う上北郡十和田湖町猿倉温泉から黄瀬萢を経て行うコースと猿倉岳を経由して尾根道を進むコースがある。頂上には祠がある。山頂からは北八甲田火山群をはじめ,津軽・下北両半島,これに抱かれる陸奥湾,東方に太平洋と360°の展望が楽しめる。冬季にはスキーのツアーコースとして利用される。




KADOKAWA
「角川日本地名大辞典」
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