正津川
【しょうづがわ】

下北郡大畑町を流れる川。正津川水系の幹川。２級河川。流路延長18km・流域面積52．３km(^2)。下北半島中央部の宇曽利山湖（むつ市飛地）を源とし，ほぼ直線的に北東に流れ，大畑町正津川で津軽海峡に注ぐ。恐山カルデラ壁の北東の一角が破れ，湖水が流出した火口瀬を三途川(さんずのかわ)という。水源の宇曽利山湖はｐＨ３．５～４．０の強酸性のため，流域には魚影が見られず，よって精進川ともいわれる。下流部の沖積地の水田はこの水を灌漑用水に利用できず，水系の異なる北側を流れる大畑川などによって給水を受けている。正津川筋は霊場恐山の参詣道の１つである。上流部には自然のまま保存されているヒバ林をみることができる。

KADOKAWA 「角川日本地名大辞典」 JLogosID : 7011306